16年以上もの間…秋田新幹線『こまち』として走り続けて来たE3系新幹線。最終的に26編成も走っていた『R編成』と呼ばれる仲間たちは徐々にその任務を解かれ慣れ親しんだ職場から離れ行く…。もう解体されてしまった仲間もいる…。仕方ない…この小さい体でも物凄いパワー振り絞ってほとんど毎日のように千km以上もの距離を全力疾走だから…。いい加減、体ボロボロでしょうね…。だけど…このR24編成は2005年生まれ、まだ9年と経たないうちに『こまち』任務を解かれてしまいました。そんなR24編成にはまだつぶすには早いと次なる任務が用意されているようです。

住み慣れた秋田の街とさよなら、機関車に牽かれここまでついてきた…。

東京にはしょっちゅう来てたけど、神奈川…逗子…ってよく知らないとこだな…。

東京は星があまり見えないイメージだったけど、ここの星空はよく見えてなんだか綺麗…。

昨日までいた秋田の空はどのあたりだろう…。

春が来たらみんな引退…。みんな解体されるのかな…。

でも私はもう少し走るらしい…。今度は山形で働くらしい…。

あ…流れ星だ…。こんなトコでも見えるものなんだね。まだ走り続けている仲間は引退するまで『ありがとう』と沿線の人達や乗る人達にあいさつ回りを続けながら働くみたい…。みんなラストスパート頑張って…。

うわ！でかい流れ星…。じゃないね…ここは目の前を京急電車が走ってるから…。噂に聞く『赤い電車』は初めてみる。ずいぶん遠くまで来たな…。

これから山形転勤の前に『つばさ』のユニフォームに着替えなければならないって…。いろいろ準備があって手間も掛かるから、そのためにはるばる神奈川のメーカーまでやってきたと…。

ずっと『こまち』で働いてきたからなんだかやっぱり寂しいですね…。形は同じといっても今度はずいぶん見た目も変わってしまう…。

『つばさ』かぁ…。そういえばあっちは7両編成だから仲間の中から中間車1両だけ合流して一緒に働き続ける事になると思うんだけど…、誰が来るのかな…。

今度働く山形って…どんなトコかな…。

『つばさ』で一番長く働いてきた仲間が辞めるみたいで、その代わりに転勤するみたい…。この『こまち』のでっかい名札ももうすぐ外さないといけないんだね…。

ちょっとだけ他の仲間よりも短い付き合いになってしまったけど、その分まだ場所変えて走り続けられる事になったから、そのうちまた新幹線『つばさ』で会いましょう。

あ、またでっかい流れ星…じゃなくて京急電車でしたね…。白い体がちょっとだけピンク掛かっておしゃれに見えるかな…。

…などと、輸送機械である新幹線が夜空に想いをはせているのかは謎ですが、いよいよ季節は冬に突入し、東京近辺である逗子の街にあってもあんなに澄んだ星空を観る事が出来たら、何となくこんな記事に仕立ててみようと思い立ってしまいました。

星空を撮影する事はこれまでほとんど無かったのですが、やってみると結構面白くてはまりそうな予感がしました。もっと星空を綺麗に撮影できる技術があればもう少しいい写真になったかも知れないですね…。夜に佇む鉄道車両と星空の組合せ…また機会があれば挑戦してみたいですね。

それにしても、初めて流れ星を撮影できてちょっと嬉しかったですね。鮮明でないとこが残念ではありましたが…。

撮影日 ： 2013年12月2日　　　撮影地 ： 京急逗子線神武寺駅付近