白鷹伝説におもいをかさねて

『全身は白銀にかがやき、眼は鋭く世にも稀な美しいはくたか。』 ( ※白鷹伝説<立山開山縁起>より引用 ) 約1300年前より語り継がれるという白鷹伝説に登場する白い鷹が列車名の由来とされる『はくたか』。 2015年春、東京北陸間連絡の重責を担う在来線最速特急『はくたか』が廃止となり、その名が新たに開業する北陸新幹線に継承される際に『翼は消えず、生まれ変わる。』という印象的な素晴らしいコピーも生まれ、ますます『はくたか』という名に想い入れが強くなりそれに恥じない作品と記事を公開出来ればと思っていました。

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北陸新幹線 E7系(F編成)/W7系(W編成) 『かがやき』・『はくたか』・『あさま』・『つるぎ』e7w7_03_撮影地 : 東北新幹線 東京駅 <2015年11月13日>

『全身は白銀にかがやき、眼は鋭く世にも稀な美しいはくたか。』、そして…『翼は消えず、生まれ変わる。』 このふたつの表現にふさわしいイメージを追い求めこのように仕上げてみました。 白銀に輝く美しい白鷹が翼を大きくひろげ鋭くそして優雅にはばたき舞い上がるかのように…。 そしてこれが僕なりの在来線最速特急『はくたか』へのお別れの気持ち、そして新幹線として転生した『はくたか』への歓迎の気持ちとして、非常に遅ればせながらようやく果たすべきを果たしたという気持ちで区切りを付けられた気分です。

ようやく溜めに溜め込んだ北陸新幹線がらみの写真をこのブログで一気にそして本格的に放出していく気持ちになれました。ここまで結構我慢しちゃいました…(苦笑)。

次回以降にまとめて投げていこうかと思います。

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正直なところを言うとこの作品かなり気に入ってはいるのですがまだまだ仕上げを詰めなければならないところが多くあるので、相変わらず当分の間かかりそうですが…出来れば半年程度の時間内に作品を納得レベルまで押し上げたいと考えてます。

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<白鷹伝説についてかるくかじってみました>

約1300年前、騒乱の絶えない越中国を佐伯有若に治めさせよという神のお告げを夢のなかで受けた文武天皇の命により、一族を伴って越中へ旅立った佐伯有若が倶利伽羅山に差し掛かったとき空から舞い降りて来た一羽の美しい白鷹 ( 『全身は白銀にかがやき、眼は鋭く世にも稀な美しいはくたか。』 ) を国を治める象徴とし大事にして善政を行い国は平和になったと言われる。有若には子がなくずっと願っていたところ神のお告げにより男の子(有頼)を授かる。有頼が成長して16歳の時、父である有若に無断で白鷹を持ち出し狩りに出かけたが突然白鷹がどこかへ飛び去ってしまい方々探し回ったが見つからず道にまで迷ってしまう始末。やっとの思いで一本の大松に止まっている白鷹を見つけ喜び大声で呼ぶと嬉しそうに飛んできたが、その瞬間突然藪から黒熊が現れ驚いた白鷹が驚き再び大空へ飛び去ってしまった。それに激昂した有頼が黒熊の胸に矢を射て熊は血を流しながら逃げ出したが怒りのあまりとどめを刺さんと有頼もその後を追う、何日のも間、川あり坂ありの苦難の道を踏みしめようやくこの世のものとは思えない美しい山上にたどり着き、天を翔る白鷹と地を走る黒熊を見つけた。何故か白鷹と熊はそろって岩屋に入り込みその後を追って中に入るとそこには光り輝く極楽の雰囲気が漂い奥には不動明王と胸に矢を射立てられ血を流している阿弥陀如来が立ち並んでいた。そのとき初めて自分の犯した罪深き行為を嘆き悲しみ、腹をかき切ろうとしたところ阿弥陀如来に諭される。

「乱れた世を救うためずっとこの山でお前を待っていた。お前の父を国司にしたのも、お前をこの世に生み出したのも、動物の姿となってここへ導いたのも全て私である。切腹などせず、この山を開き、鎮護国家、衆生済度の霊山を築け」

生涯を立山開山の為に尽力すると誓った有頼は父とともに上京し朝廷に奏上、文武天皇はこの話に深く感激し勅命により立山を霊域とした。有頼は出家し名を慈興に改め、立山開山の為に尽力した。

※wikipedia『佐伯有頼』 と 雄山神社webサイト『白鷹伝説<立山開山縁起>』より

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乱世を救う事を願う阿弥陀如来が夢に現れお告げを残したり、動物に姿を変え佐伯父子を導き世に太平をもたらしたように、由緒ある『はくたか』の名を持つ列車が東京と北陸を結び経済的にも文化的にも世を発展に導く存在として活躍を続けていく事を願います。

白鷹の魂が在来線特急から新幹線へ姿を変えてもその願いは変わらない。

『翼は消えず、生まれ変わる。』

 

 

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