その時は唐突にやって来た

『京成電鉄AE100形事実上引退か!?』…ごく最近急に話題にのぼって驚いたのを記憶してます。来月12月5日の京成電鉄ダイヤ改正に関するプレスリリースが10月22日にあった事を遅ればせながら知り、その最後にぽつんと『シティライナー定期列車運転取り止め』と…。2010年7月の成田スカイアクセス開業以来、現行型となる3代目スカイライナーAE形にバトンタッチする形で『2代目のスカイライナー』を引退してからは大半の編成が廃車されごく一部の残された編成で京成本線経由の有料特急『シティライナー』としてもう5年走り続けて来ました。本当に細々と…。

存在感があまりに薄かったせいかすっかり忘れてましたが、登場当初は日中だけではあったものの1日7往復も走ってました。

ところがやる気があるのかないのかわからないくらい京成電鉄から利用者へ向けてのアピールがなく、おまけに一般特急と大して変わらない足の遅さの割にはスカイライナー時代と全く変わらない高い特急料金が影響したかは全くわからないですが利用はかなり低迷したそうで…。

そして東日本大震災で発生した原発事故の影響による電力供給不足対応で半年間に渡り全便運休…成田空港輸送のメインはスカイライナー、生活の足である京成本線の優等列車は一般車特急が主役、当時の状況から考えれば適切な措置と思えましたが、やっとこさ復活したものの毎日運転ながら1日2往復のみ…その後残りの運休便が解消される事なくとうとう1日1往復となってしまい、それでもまだまだと言わんばかりに更に大幅に絞られ最終的には現在の土休日のみ1日1往復という存在意義不明な何とも寂しい存在に追い込まれてしまいました。

いつも思いますが何で特急料金をモーニングライナー・イブニングライナー並みに抑えなかったのか…。沿線利用を前提とした『シティライナー』なら低料金で1時間1本運転にすればもう少し状況改善出来たのでは…と。(あくまで内情を知る由もない一個人の主観的意見ですから)

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残念ながら写真は持ってませんがこどもの頃スカイライナーといえばクリームとマルーンのツートンカラーの初代AE車でした。赤電・青電という下町感満載な電車がわんさか走ってた京成電車の中にあってまぶしい光を放つ大スター(大袈裟…)でした。特に鉄道好きでもない同じクラスのこどもがスカイライナーはカッコいいと言ってたのを今でも思い出します。

常磐線沿線に住んでいて京成電車に乗る機会もわりとあったのでエル特急『ひたち』・寝台特急『ゆうづる』並にそこそこ近い存在の大スターではあったのですが、飛行機乗る機会の全くない僕の家族には成田空港に用事は一切なく、仮に成田に用事があっても常磐線にくっついてる成田線というものもありますので…。結局初代スカイライナーAE車には乗ることなく終わってしまいました。

そんなわけで僕が大人になって収入を得るようになり自分の好き勝手にあちこち動けるようになってからようやく乗る事が出来た最初のスカイライナーがこの記事で紹介する2代目スカイライナーAE100形でした。

余談ですがその当時同じように強い憧れを持っていてようやく自分の自由で乗る事が出来るようになった列車に651系『スーパーひたち』や近鉄21000系『アーバンライナー』、また東武100系『スペーシア』、300系『のぞみ』もそうでしたし、そしてその後登場の500系『のぞみ』などがありました。

逆に憧れながらもまだこどもで自由が利かず、あるいは機会に恵まれず乗る事が叶わなかった列車には初代スカイライナー以外にも東武1720系『DRC』・近鉄10100系『2代目ビスタカー』・名鉄7000・7500系『パノラマカー』などもありましたね…。

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京成電鉄AE100形『シティライナー』(2代目スカイライナー)ae100_01_撮影地 : 京成本線 堀切菖蒲園駅~京成関屋駅 <2015年11月3日・AE168編成>

早速先日撮影失敗のリベンジを果たしました(笑)。この日成田から走破してきたシティライナーが夕刻の荒川を渡り上野に向けてラストスパートを…そして、唐突にやって来た最後の活躍に向けてラストスパートを…。そんな姿を表現出来ているでしょうか…。

その2日前にも撮影を試みました。この時は荒川の通過時刻に間に合わず上野から高砂の車両基地への回送のみを撮影出来ました。

京成電鉄AE100形『シティライナー』ae100_01_ ae100_02_ ae100_03_ ae100_04_撮影地 : 京成本線 町屋駅~千住大橋駅 <2015年11月1日・AE168編成>

黄昏に包まれるAE100。今日1日のささやかな仕事を済ませ寝床の高砂検車区に…。25年間の活躍の終焉を目前に突き付けられこころなしか寂しさを漂わせ目の前をゆっくりとした速度で通り過ぎた。

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久しぶりではありましたが、ここ最近で3度見かけたAE100は全てAE168編成(最終製造編成)でした。あと2編成くらい健在だったような記憶もあるのですがどうなったのでしょうか…。今年1月には臨時シティライナーも設定され1日2編成は走ってたはずなので…。

それにしても成田側のAE161号車の派手な跡が残ったような褪色の仕方…この姿のまま有料特急として営業してた事に驚きを隠せないところはありました。

この状況からしてもやはりAE100は定期運用を失うと同時に廃車の可能性が高いのではと勘ぐってしまうのも無理のない事のように思えます。

せいぜい生き延びても目前に迫る正月運転の臨時シティライナーが設定されたとしてそこまでじゃないかと勝手に思ってたりします。それを現行AE形で営業してもいいわけですし…。

※12月のダイヤ改正では『シティライナー定期列車運転取り止め』という発表でしたから

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ちょっと話逸れますが…

現行の3代目スカイライナーAE形は午後から夕方の時間帯になると20分間隔の高頻度運転になります。シティライナーを狙えば自動的にスカイライナーの撮影チャンスも多く巡ってきますので一緒に写真を紹介させて頂きます。

京成電鉄AE形『スカイライナー』ae_01_下町の隙間を縫うように走る京成本線区間を行くスカイライナー。あと5分強も走れば北総線区間に入り130km/hの高速運転が始まり軽く実力の発揮が始まる。本気はまだまだその先で。

ae_02_3代目スカイライナーAE形デビュー5周年、記念ラッピングも誇らしげに…。そして同時に成田スカイアクセス開業5周年、そしてシティライナーも5周年…。

ae_03_夕陽を背に成田空港へ…。この写真なかなか気に入ってはいるのですが実を言うとこのポイントでの構図はもうちょっと見直したいなと…(汗)。今度撮り直しましょうかね…(苦笑)。

撮影地 : 京成本線 町屋駅~千住大橋駅 <2015年11月1日>

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土休日のみ運転のシティライナーは12月5日(土)のダイヤ改正時点では消えているので、実質11月29日(日)が定期営業ラストランとなるのでしょうか。それまでにこの記事を投稿する今日11月7日(土)を含めてもあと9日間だけ運転日が残されるのみとなってしまったわけです。

そう考えると本当に唐突な発表でした。

憧れのスカイライナーに初めて乗る事が出来たのもこの2代目、それ以降何度か飛行機には乗らずとも2代目スカイライナーには何度か乗りに行った事もあり馴染みある存在。最後まで可能な限り記録し見送ってみたいなと…。ここまで10か月近く撮影サボっちゃったの痛かったな…(大汗)。

 

 

その時は唐突にやって来た” への2件のコメント

  1. 小耳に挟んだ噂話ですが、年始に臨時のシティライナーの運行計画があるようです。
    もしかしたら、そこでまた見えるかもしれないですよ

    • いつもありがとうございます^_^
      かつてのフラッグシップも今となってはあのような中途半端な存在に追い込まれてしまった事もあり、いつでも消される運命と意識してちょくちょく撮影するようにしてたのですが、最近10ヶ月ほど新幹線等他のターゲットに集中してしまいサボってたらその時が来てしまいました(^^;;
      あくまで私観ですが公式発表では定期運転廃止という表現にとどめており、ダイヤ改正直後に年始も控えているのでおそらく2015年1月の状況と同じと仮定すれば臨時シティライナーを1月の土休日に2往復運転の可能性は高いのではないかなと考えてます。AE100は2編成残ってるようですし。
      ただ、車両の老朽化…というかあの手の入れてなさ具合と1月以外に臨時列車の設定がなさそうな事から考えると、持ちこたえてもそこまでか極論言えば臨時もAEで走らせていいはずとは思いますので本当に11月で引退の可能性も否定は出来ないかもしれません。
      ともかく運転終了まであとちょっと、いつもの言葉でなんですがやれるだけ記録してみようと思います。

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